振り返ってみると、90年代はバンドブームの真っ只中。若者たちが自然にバンドを始めて、街には音楽があふれていました。それが仕事につながることもあって、夢が現実になるような、希望に満ちた時代でした。
2000年代になると、DJやクリエイターのブームが訪れ、誰もが挑戦できる空気が広がっていました。創作が身近になり、楽しみながら自分を表現できる場が増えていたように思います。
今では、バンドもDJもクリエイターも、始めるには少しハードルが高くなってきました。技術や表現のレベルが上がった分、気軽に始めるには勇気や準備が必要になってきたのかもしれません。
でも、かつての「誰でも始められて、仕事にもなるかもしれない」という空気感は、嫉妬を生まず、みんなが楽しめる雰囲気をつくっていたように思います。街も人も、自然と賑わっていて、何かが動いている感じがありました。
時代は変わり、今はSNSの時代。投稿を代行する仕事があるほど、誰もが関われる新しい価値が生まれています。「ちょっと覚えればできる」くらいの気軽さが、実はちょうどよくて、みんなが参加できる文化を育てているのかもしれません。
バンドやDJ、クリエイターも、ブームになったときは「自分もやってみよう」と思える空気がありました。そういう流れがあると、世の中が自然と楽しくなって、みんなが何かに夢中になれる。
最近、少し世の中が不安定に感じるのは、やることが見つかりにくくなっているからかもしれません。でも、誰かが何かを始めて、それが周りを楽しませて、賑わいを生む。そんな循環が、やっぱり素敵だなと思います。
AIとSNSが組み合わさって、また新しいブームが生まれたら、きっと誰もが気軽に楽しめて、笑顔が広がるような時代になるかもしれません。
だれもが楽しめるものにするために
何かがブームになると、「自分にもできそうだ」と感じて始める人が増えます。けれど、やがてその分野のレベルが上がっていくと、続けられる人と離れていく人に分かれていきます。できなくなった人は、次第にその分野を嫌いになったり、成功した人に嫉妬したりすることもあるでしょう。
そしてまた新しいブームが訪れ、同じことが繰り返される。そんな循環を感じます。
だからこそ、どんな分野でも「誰でも楽しめる」「気軽に参加できる」レベルに留めておくことが大切なのではないでしょうか。ハードルが高くなりすぎると、その文化自体が疎まれ、限られた人だけのものになってしまいます。成功するのは一部の人だけになり、そこに差が生まれ、分断が起こる。
スポーツも、音楽も、絵を描くことも、最初は「自分にもできそう」と思って始めるものです。時代が変わっても、年齢や場所に関係なく、誰もが楽しめるものであれば、決して“オワコン”にはならない。
たとえばゲームは、場所も年齢も問わず楽しめます。一方で、音楽やバンド、DJなどは、活動する場所や人間関係が必要になってくる。そうした環境が整っていないと、できる人が嫉妬されたり、嫌われたりすることもある。
市民権を得た街なら、DJもサッカーも日常的に楽しめるかもしれません。でもそれは、街によって違う。誰もが気軽に楽しめる環境がなければ、年齢を重ねたときに続けられなくなり、結果としてその文化は衰退してしまう。
だからこそ、持続的に楽しめるものにするには、ハードルを上げすぎないこと。誰でも、いつでも、どこでも、楽しめるようにすること。それが、文化を長く生かし続ける鍵だと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿